2023年11月10日

2023(令和5)年 第44週
(10月30日~11月5日)

~インフルエンザ~
咳エチケット、手洗い、マスクの着用、ワクチン接種が重要

【定点把握感染症】
「インフルエンザ 増加続く」
 第44週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は2,210例であり、前週比8.7%減であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱、流行性角結膜炎、手足口病の順で、定点あたり報告数はそれぞれ3.41、3.37、3.31、0.62、0.38である。
 感染性胃腸炎は前週比1%減の672例で、堺市4.63、南河内4.44、三島4.31、泉州3.90、豊能3.78であった。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は10%減の664例で、大阪市西部6.20、北河内4.60、大阪市南部3.94である。
 咽頭結膜熱は14%減の653例で、中河内6.05、北河内5.40、南河内4.50であった。
第35週以降、10週連続で警報レベル3以上が続いている。
 流行性角結膜炎は14%減の32例で、南河内2.00、中河内1.20、大阪市北部1.00である。
 手足口病は23%減の75例で、南河内1.25、大阪市北部0.50、北河内0.40であった。

 インフルエンザは5%増の4,046例で、定点あたり報告数は13.27である。
南河内21.21、大阪市西部19.47、大阪市北部17.00、堺市14.55、三島14.54で、大阪市東部と大阪市南部を除いて注意報レベルを超えている状態が続いている。
 新型コロナウイルス感染症は15%減の471例で、定点あたり報告数は1.54であった。
大阪市北部2.53、堺市2.00、大阪市南部1.85、北河内1.76、南河内1.58である。

~腸管出血性大腸菌感染症~
食肉・食材の十分な加熱処理、調理器具の十分な洗浄や手洗いの励行などにより、食中毒や感染拡大の予防を徹底することが重要です

【全数把握感染症】
腸管出血性大腸菌感染症
腸管出血性大腸菌感染症の原因菌は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、代表的なものはO(オー)157、O26、O111がある。
汚染飲食物を介する経口感染がほとんどで、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群を起こす場合がある。
3-5日の潜伏期をおいて、激しい腹痛を伴う頻回の水様便の後に、血便となる(出血性大腸炎)。
発熱は軽度で、多くは37℃台である。
有症者の6-7%では、発症数日後から2週間以内に、重症の溶血性尿毒症症候群を発症する。
初夏~初秋は腸管出血性大腸菌感染症の報告が増加することから、十分注意が必要です。

腸管出血性大腸菌(国立感染症研究所)
腸管出血性大腸菌感染症とは(厚生労働省)

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年11月9日更新)