2023年06月09日
2023(令和5)年 第22週
(5月29日~6月4日)
~感染症予防の基本~
咳エチケット、手洗いが重要
【定点把握感染症】
「ヘルパンギーナ 増加続く」
第22週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は3,131例であり、前週比4.6%増であった。
定点あたり報告数の第1位は感染性胃腸炎で以下、RSウイルス感染症、ヘルパンギーナ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱の順で、定点あたり報告数はそれぞれ5.57、3.34、2.95、2.74、0.75である。
感染性胃腸炎は前週比8%減の1,070例で、南河内9.69、三島9.06、中河内7.06、堺市5.53、北河内5.13であった。
RSウイルス感染症は13%減の642例で、大阪市北部7.93、南河内7.50、大阪市東部3.87である。
ヘルパンギーナは110%増の566例で、泉州4.30、大阪市南部4.22、大阪市北部3.79であった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は11%増の526例で、北河内5.50、南河内4.44、中河内4.22である。
咽頭結膜熱は17%減の144例で、南河内1.44、大阪市東部1.27、泉州1.15であった。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は前週比21%増の968例で、定点あたり報告数は3.33である。
堺市4.03、南河内4.00、北河内3.68、大阪市東部3.59、泉州3.26であった。
5類感染症に位置づけられて以降、3週連続で増加した。
~麻しん~
ワクチンで予防可能な感染症です。
2023年第21週時点で、国内の累積報告数は10例です。
【全数把握感染症】
「麻しん」
麻しん(はしか)は麻しんウイルスによって引き起こされる発熱を伴う発しん性疾患で、感染すると高熱と結膜炎などの症状と、全身性の発しんが出現する。
潜伏期間は1-2週間である。
強い感染力(一人の患者が12~18人に感染伝播)のため、麻しん発生時には早期の診断と感染拡大に対する措置が重要となる。
2015年3月、日本は麻しん排除国に認定されている。
しかし、現在でもアジア、アフリカやヨーロッパ諸国で麻しんが流行している。症状(発熱、せき、鼻水、眼球結膜の充血、発しん等)があり、1)1か月以内に麻しん患者と接触していた場合、2)麻しん流行国(主にアジア及びアフリカ諸国)に最近の旅行歴がある場合、麻しんを疑い、感染拡大を防止するため、医療機関を早期に受診する。
受診に際し、医療機関に事前連絡し、麻しん疑いを伝え、指示に従うことが重要である。
麻しんはワクチン(1歳以上で2回)で予防可能な感染症であり、接種の徹底が予防や感染拡大の防止に重要である。
麻しん(大阪府感染症情報センター)
麻疹とは(国立感染症研究所)
【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年6月8日更新)