2023年08月25日

2023(令和5)年 第33週
(8月14日~8月20日)

~咽頭結膜熱~ 咳エチケット、手洗いが重要

【定点把握感染症】
「咽頭結膜熱 再び増加」
 第33週の小児科・眼科定点疾患の報告数の総計は1,365例であり、前週比2.6%増であった。
定点あたり報告数の第1位は咽頭結膜熱で以下、感染性胃腸炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、RSウイルス感染症、ヘルパンギーナの順で、定点あたり報告数はそれぞれ2.16、1.90、1.21、0.56、0.55である。
 咽頭結膜熱は前週比35%増の421例で、大阪市南部4.56、堺市3.37、中河内2.32、泉州2.10、豊能2.00であった。
 感染性胃腸炎は1%減の370例で、三島3.19、大阪市北部2.71、中河内2.63である。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は9%減の236例で、北河内3.08、大阪市南部1.78、南河内1.56であった。
 RSウイルス感染症は23%減の110例で、大阪市北部1.57、南河内1.38、泉州1.00である。
 ヘルパンギーナは15%減の107例で、大阪市西部0.90、北河内0.80、南河内0.75であった。
 インフルエンザは65%増の331例で、定点あたり報告数は1.10である。
南河内2.04、大阪市西部1.53、北河内1.37、大阪市北部1.20、泉州1.00と5つのブロックで1を超えている。
8月に定点あたり報告数が1を超えたのは、2010年以降初めてである。
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、第31週、第32週と2週連続して減少していたが、今週は再び増加に転じている。

~腸管出血性大腸菌感染症~
食肉・食材の十分な加熱処理、調理器具の十分な洗浄や手洗いの励行などにより、食中毒や感染拡大の予防を徹底することが重要です

【全数把握感染症】
「腸管出血性大腸菌感染症」
 腸管出血性大腸菌感染症の原因菌は、ベロ毒素を産生する大腸菌で、代表的なものはO(オー)157、O26、O111がある汚染飲食物を介する経口感染がほとんどで、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群を起こす場合がある。
3-5日の潜伏期をおいて、激しい腹痛を伴う頻回の水様便の後に、血便となる(出血性大腸炎)。
発熱は軽度で、多くは37℃台である。
有症者の6-7%では、発症数日後から2週間以内に、重症の溶血性尿毒症症候群を発症する。
初夏~初秋は腸管出血性大腸菌感染症の報告が増加することから、十分注意が必要です。

腸管出血性大腸菌感染症(大阪府感染症情報センター)
腸管出血性大腸菌感染症とは(国立感染症研究所)

【大阪府感染症情報センターより参照】
(令和5年8月24日更新)